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「伝説の洋画家たち 二科100年展」レポート
海外から新しいものを取り入れて、かき混ぜながら模索する。 混沌から上澄みをすくい出す。 ここにないものをつくり出す方法の一つ。 伊藤久三郎 《流れの部分》第20回展(1933年 京都市...
今はまだ、さみしいけれど(トーハク本館の埴輪)
埴輪は1体のみ。青海波の上着の彼女。 さみしい。 だがこれも10/14(水)平成館考古展示室リニューアルオープンのためだ。 きっと今、続々と埴輪が並べられているに違いない。 丸山...
時代の境目にクレオパトラ(7世)
(画像は東洋館の如来三尊仏龕。三つながりということで) 三人で並ぶ家族。 膝を抱える男性。なぜ? 楽器を持つ女性。 両手にパピルスを持つ女性。 腕の形のカスタネット。 衣服に文字...
強いテーマだが(誰がためにたたかう?展(東京国立近代美術館)レポート)
間所紗織《神話より》1956 なにより線が魅力的。色彩も目を引くが、まず線。他2点も。 近寄ると、線は布ににじんでいる。 岡本太郎 《コントルポアン》 1935/54 黒い背景に謎の...
近代日本の洋画展(於・講談社野間記念館)
一枚目から良い絵。 油も墨も点数が多くて嬉しい。 雑誌の表紙の原画など、こちらならではの作品も。 《躑躅》黒田清輝1921(画像はポストカード) ツツジの花一つ一つに愛情が込められて...
発掘された日本列島2015より
機織り形埴輪、2種。色彩のある埴輪。 機は白黒。布は赤と黒の縞。上着は白に赤の水玉。 スカートは白黒の市松文様。赤い縁取りつき。 男子、美豆良(みずら)も表情も、三人三様。 ほほ笑み...
擬人化する動物の選択
断簡は、一場面でも見栄えする掛け軸になっている。 切り離されたからこそ、作者の腕のよさがわかる。 甲巻。 蛙が主役の感がある。 身体全体に対して顔、特に目と口が大きいので、表情をつけ...
ピカソは白
白のピカソは、染まりやすい。 女にも時代にも。 どこかが、ある意味からっぽなのは、一つの才能か。 女性像は、モデルはきっと美人だろうな、と思わせる。 どのタッチの絵でも。 パブ...
埴輪もいたブリヂストン美術館
よいものはよい。 好きなものは好き。 何度でも見たい。 藤島武二《黒扇》 青の効かせ方がすてき。 アンリ・マティス《コリウール》 白い丸になっている人の頭。淡い明るい色の組み...
船が出るぞー
冒頭、船の絵、港の絵が多く並ぶ。 海の向こうから来たインパクトに、かなり揺さぶられたことが察せられる。 波。船。旗。風。 作用反作用の法則。 自分が与えている影響とは? 特によ...
問題の答を描くマグリット
入口のカーテンは下のほうが少しめくれています。 《ある聖人の回想》がモチーフ。 初期の作品は、時代の空気をいっぱい吸い込んでいる。 構図のセンスは生涯変わらない。 《発見》192...
ヤナイハラのピラミッド(チューリヒ美術館展レポート)
思いがけず衝撃をくらわしてくる名作の数々。 モネ《陽のあたる積み藁》1891年 積み藁の影の色、心臓に来る。 ゴッホ《サント=マリーの白い小屋》1888年 エネルギーを発している...
触媒キリコ(キリコ展レポート)
神話。柱。馬。定規。斜めの直線。ビスケット。 キリコは人を触発する、触媒のような人。 そんなキリコを触発する、キリコの好きなもの。 デッサン多数。キリコ自身の線は、なみなみ。 ...
甦る鉄剣を見た
文献のない時代の、115文字の銘を刻んだ鉄剣を復元。 七年がかりで。 展示を見るとなぜ七年もかかったか、少し見えてきます。 他の象嵌された剣や大刀、柄やつばなども展示。 衝角(しょう...
パラレリズムはどこへ向かうか?(ホドラー展レポート)
2010年の『ザ・コレクション・ヴィンタートゥール』でホドラーの名を知った。 《レマン湖畔の柳》1882年頃 (ザ・コレクション・ヴィンタートゥールでのタイトルは「ジュネーヴ湖畔の柳」、作者...